
こんにちは!今日も楽しく未来を予測していきたいと思います!
みんな、こんにちは! 未来の出来事を予測するワクワクを届ける予言テスト作家、未来ヨムです。
いきなりだけど、クイズをひとつ。日本の国会が、東京以外の場所で開かれたことって、これまでに何回あると思う?
答えは、1回。1894年(明治27年)10月18日、広島市に建てられた「広島臨時仮議事堂」で開かれた第7回帝国議会が、憲政史上ただ一度の例なんだ。当時は日清戦争のまっただ中で、戦争を指揮する大本営が広島城のなかに置かれていた。大陸へ向かう船が出る宇品港があったからだね。そこに明治天皇が滞在することになって、議会まで広島で開かれた——132年前、日本の中枢は本当に西へ動いたことがある。
そして2026年7月24日の夜。今度は「もしもまた東京が止まったら」に備える法律が、参議院で成立した。通称「副首都法」。賛成123票、反対121票。その差、わずか2票という薄氷の可決だったんだ。
今回ヨムが出題するのは、この法律が生む「日本で最初の副首都」を当てる問いだよ。
7/24(金)に成立した通称「副首都法」。内閣総理大臣が最初に「副首都」として指定する道府県は?
まだ、どこも申請すらしていない。指定の条件を決める政令も、この記事を書いている時点では出ていない。つまり答えを知っている人が、日本にひとりもいない問いなんだ。それでは、この問いを解くための材料を、ヨムが順番に並べていくね!
「副首都法」って、結局なにを決めた法律なの?
まず正式名称から。「国家社会機能継続性確保施策及び副首都の整備に係る施策の推進に関する法律」(令和8年法律第78号)。長い……! でも、この長い名前のなかに、法律の狙いがそのまま入っているんだ。
目的は大きく2つ。ひとつは、大規模災害で東京圏の首都機能が維持できなくなったときに、代わりを担う場所をあらかじめ用意しておくこと。もうひとつは、人口や経済が特定の場所に集まりすぎないようにする**「多極分散型経済圏」**をつくること。防災の話と、地域経済の話が、ひとつの法律に同居しているのがポイントだよ。
この法律を読み解くカギは、3つの仕組みにある。順番に見ていこう。
仕組み① 副首都になるのは「市」じゃなくて「道府県」
ニュースだと「大阪が副首都に」「札幌が名乗り」みたいな書き方をよく見かけるよね。でも法律の条文はもっとはっきりしている。副首都とは、首都中枢機能の**「全部又は大部分」を代替し、あわせて多極分散型経済圏の形成の中核となる機能をも担う「道府県」**——そう定義されているんだ(第2条第4項)。
つまり指定されるのは市ではなく、都道府県の単位。だから「札幌市が副首都になる」のではなく「北海道が副首都になる」が正しい言い方になる。この問いの選択肢が道府県名で並んでいるのは、そのためだよ。
そしてもうひとつ大事なのが、「道府県」という言葉には東京都が入らないということ。副首都は東京の代わりを務める場所だから当然といえば当然だけど、条文レベルで東京都は最初から対象外。46道府県だけの椅子取りゲームなんだ。
仕組み② 手を挙げないところは、絶対に指定されない
ここが今回いちばん効いてくるところ!
条文はこう書いている。指定は**「道府県からの申出に基づいて行う」。そして申出をしようとする道府県は、「あらかじめ、当該道府県の議会の議決を経なければならない」**(第18条第2項)。
総理大臣が地図を見ながら「よし、ここにしよう」と決める制度じゃないんだ。**まず道府県が自分で手を挙げて、議会で議決して、国に申し出る。**この手順を踏んでいない道府県が、ある日いきなり副首都になることはない。
指定が決まると、総理大臣は遅滞なくその旨を官報で告示する。そして指定は、この官報告示によって効力を生じる(第18条第3項・第4項)。答え合わせの装置は官報。誰でも読める、公的な記録だね。
ちなみに、申し出れば必ず指定されるわけでもないよ。第18条第5項には「指定をしないこととしたとき」の通知規定まである。手を挙げることと選ばれることは別なんだ。
仕組み③ 「副首都」と「代替地域」は、別の枠
この法律には、副首都とよく似た言葉がもうひとつ出てくる。「首都中枢機能代替地域」(第2条第3項)だよ。
ちがいは担う量。副首都が「全部又は大部分」を代替するのに対して、代替地域が担うのは**「一部」**。役割の重さがちがう別の枠なんだ。実際、全国の自治体に聞いた調査では、副首都ではなくこちらの代替地域を希望した県が4つあった。
だからこの問いでは、代替地域に選ばれても正解にはならない。あくまで「副首都」として官報に告示された道府県だけが答えになるよ。
答えをほぼ決めてしまう「4つの要件」
さて、ここからが予測の本番。総理大臣は何を見て指定するんだろう?
条文が挙げている4つ
第18条第1項を分解すると、要件は4つある。
- 東京圏との同時被災の可能性が低い地域を含むこと(第2条第3項の要件)
- 行政に係る首都中枢機能を代替するため、国の行政機構の立地の状況が一定の条件を備えていること
- 多極分散型経済圏の中核となるため、人口及び経済の集積の状況が一定の条件を備えていること
- 副首都が担う機能を発揮するために必要な地方行政体制が一定の条件を備えていること
……と、ここまで読んで気づいた人は鋭い。4つとも「政令で定める要件」なんだ。法律の本体は「こういう観点で見ますよ」という枠だけを決めていて、実際のものさしは政令に丸ごと預けられている。そしてその政令は、この記事の時点でまだ出ていない。
報道されている政令の中身
じゃあ手がかりゼロかというと、そうでもない。政府は2026年8月26日に関係府省の連絡会議を初めて開いていて、そこで確認された方針が報じられているんだ(以下は政令公布前の報道であって、確定した内容ではない点は押さえておいてね)。
- 人口規模と経済規模が一定以上あること
- 国の出先機関が一定数あること
- 行政体制については、政令指定都市を特別区に再編するか、政令市と道府県が連携協約を結んで必要な体制をつくるか、どちらかを満たすこと
- 首都直下地震や富士山の噴火で東京圏と同時に被災しうる地域は外す方向
このうち4つ目、地味だけどかなり効く。法律でいう「東京圏」は、首都直下地震対策特別措置法の定義を借りていて、東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県、それに茨城県の一部を指す。つまり埼玉・千葉・神奈川は、どんなに実力があっても構造的にいちばん遠い位置にいるんだ。
これ、ちょっと皮肉な話でもあってね。東京の隣にあることが強みではなく、この制度では弱みになるんだ。
「いずれにも該当する」の重み
もうひとつ、条文の書き方を見てほしい。第18条第1項は、これらの要件の**「いずれにも該当する」地域を含む道府県について、副首都として「指定するものとする」**と書いている。
ここには2つの意味がある。ひとつは、4つのうち1つでも欠けたら土俵に上がれないということ。人口が多くても行政体制が整っていなければダメだし、その逆もダメ。もうひとつは、要件を満たしていれば指定する方向の規定だということ。総理大臣が好きな場所を選ぶ人気投票ではなくて、条件をクリアした道府県が指定される、という建てつけなんだ。
だからこの予言テストは、「どこが人気か」ではなく、**「4つの条件を、どこがいちばん早くそろえられるか」**を読む問題になる。
7つの候補を、3つのものさしで並べてみる
なぜ候補が7つなのか(ヨムが選んだわけじゃないんだ)
選択肢の①〜⑦は、ヨムの好みで選んだものじゃないよ。基準はひとつだけ。
ある通信社が2026年7月末から8月上旬にかけて、東京都を除く46道府県と20の政令指定都市の全部に聞いた調査(8月14日に報道)で、「副首都への申請を検討している」と答えた道府県。
これがちょうど7つだったんだ。北海道、宮城、群馬、愛知、大阪、広島、福岡。全部の自治体が回答した全数調査なので、絞り込みも足し込みも必要なかった。並び順は都道府県コード順(北海道01・宮城04・群馬10・愛知23・大阪27・広島34・福岡40)にしてある。有力そうな順に並べると、その時点でのヨムの評価が選択肢の形で伝わっちゃうからね。
同じ調査で、政令指定都市は6市(札幌・新潟・名古屋・大阪・北九州・福岡)が申請を検討と答えている。でも思い出してほしい。申出ができるのは道府県だけなんだ。だから新潟市が前向きでも、新潟県が動かなければ申出そのものが起きない。
なお、京都府は立候補しない意向をはっきり示している。知事が「京都はもともと首都」と言い添えたのが、なんとも京都らしいよね。
ものさし1・2:人口と経済
まずは要件3(人口及び経済の集積)に対応する数字から。人口は2025年(令和7年)の国勢調査、県内総生産は内閣府の県民経済計算の2022年度(令和4年度)の名目値だよ。県内総生産を2022年度にしたのは、最新の2023年度版がまだ42都道府県ぶんしか公表されていなくて、47都道府県がそろわないからなんだ。
| 選択肢 | 人口(2025年) | 順位 | 県内総生産(2022年度・名目) | 順位 |
|---|---|---|---|---|
| ① 北海道 | 498万5,419人 | 9位 | 20兆8,893億円 | 8位 |
| ② 宮城県 | 222万7,240人 | 14位 | 9兆6,147億円 | 15位 |
| ③ 群馬県 | 186万7,582人 | 18位 | 9兆7,620億円 | 14位 |
| ④ 愛知県 | 744万9,403人 | 4位 | 43兆831億円 | 3位 |
| ⑤ 大阪府 | 876万4,578人 | 3位 | 43兆1,242億円 | 2位 |
| ⑥ 広島県 | 268万3,399人 | 12位 | 12兆4,761億円 | 12位 |
| ⑦ 福岡県 | 508万1,879人 | 8位 | 20兆1,872億円 | 9位 |
| (参考)東京都 | 1,424万6,219人 | 1位 | 120兆2,199億円 | 1位 |
ぱっと見て分かるのは、大阪と愛知が頭ひとつ抜けていること。県内総生産では大阪43兆1,242億円、愛知43兆831億円と、その差はわずか411億円。全国2位と3位が、ほぼ横並びで並んでいるんだ。
もうひとつ、細かいけれど面白いのが群馬と宮城の逆転。人口では宮城(14位)が群馬(18位)を上回っているのに、県内総生産では群馬(14位・9兆7,620億円)が宮城(15位・9兆6,147億円)をわずかに上回っている。群馬は自動車や電機の工場が集まる内陸の製造県で、人口のわりに稼いでいるんだね。
ものさし3:国の出先機関が、どれだけ集まっているか
要件2(国の行政機構の立地)を測るために、ヨムはこんな数え方をしてみたよ。
数え方:全国を数県ずつのブロックに分けて置かれている国の役所(管区機関)のうち、代表的な8系統について、本局がどこにあるかを調べた。支局・支所・事務所は数えない。
8系統は、地方整備局(北海道は北海道開発局)/地方運輸局/経済産業局/地方厚生局/財務局/管区警察局/地方防衛局/管区行政評価局。国土交通、経済産業、厚生労働、財務、警察、防衛、総務と、分野がばらけるように選んだよ。
| 選択肢 | 整備 | 運輸 | 経産 | 厚生 | 財務 | 警察 | 防衛 | 行政評価 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ① 北海道(札幌市) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × | ○ | ○ | 7/8 |
| ② 宮城県(仙台市) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 8/8 |
| ③ 群馬県 | × | × | × | × | × | × | × | × | 0/8 |
| ④ 愛知県(名古屋市) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × | ○ | 7/8 |
| ⑤ 大阪府(大阪市) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 8/8 |
| ⑥ 広島県(広島市) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 8/8 |
| ⑦ 福岡県(福岡市) | ○ | ○ | ○ | ○ | × | ○ | ○ | ○ | 7/8 |
この表、けっこう意外じゃない?
満点の8/8は、大阪・宮城・広島の3つ(同じ8系統で全国を数えても、8つそろうのは大阪市・仙台市・広島市だけ)。人口3位・経済2位の大阪と、人口14位・経済15位の宮城が、このものさしでは並んでしまう。国の出先機関の集積は、人口や経済の順位とは別の話なんだ。仙台も広島も、東北・中国という広いブロックをまとめる役所の街だからだね。
×がついたところの理由も書いておくね。北海道に管区警察局が置かれていないのは、北海道が1つの道でまるごと1ブロックを構成していて、都道府県をまたぐ広域調整の必要がないから。愛知に地方防衛局がないのは、近畿と中部をまとめる近畿中部防衛局が大阪市にあるから(名古屋にあるのは支局)。福岡に財務局がないのは、九州財務局の本局が熊本市にあって、福岡は財務「支局」だからなんだ。
そして群馬の0/8。これは群馬が弱いというより、関東ブロックの役所が、さいたま市と横浜市に集まっているから。ちなみにさいたま市を同じ8系統で数えると7つ、横浜市は2つ。でもさっき書いたとおり、埼玉県も神奈川県も東京圏なので、この制度では最初から外れる。集まっている場所は使えず、使える場所には集まっていない。関東のむずかしさが数字に出ているね。(国の役所がゼロなのではなく、たとえば林野庁の関東森林管理局は前橋市にあるよ)
ものさし3.5:政令指定都市があるかどうか
最後にもうひとつ。報道されている行政体制の要件は「政令市を特別区に再編」か「政令市と道府県が連携協約」のどちらか。どちらの道を通るにも、まず政令指定都市が必要ということになる。
| 選択肢 | 政令指定都市 | その市は申請を検討中? |
|---|---|---|
| ① 北海道 | 札幌市 | ○ |
| ② 宮城県 | 仙台市 | ー |
| ③ 群馬県 | なし | ー |
| ④ 愛知県 | 名古屋市 | ○ |
| ⑤ 大阪府 | 大阪市・堺市 | ○(大阪市) |
| ⑥ 広島県 | 広島市 | ー |
| ⑦ 福岡県 | 福岡市・北九州市 | ○(両市とも) |
7つのうち、政令指定都市を持たないのは群馬県だけ(前橋市も高崎市も中核市)。そして、道府県は手を挙げているのに、その政令市が調査の時点で「検討中」と答えていないのが宮城(仙台市)と広島(広島市)。ただし広島県は、その後8月25日に広島市などとの事務的な意見交換を始めたことを明らかにしているよ。
ヨムが注目する3つ
⑤ 大阪府——法律を引き寄せた側、そして「都構想は入場券ではない」
この法律の成立を政治的に主導したのは大阪を地盤とする勢力で、大阪府は法成立の前、2026年6月の段階で幹部職員のチームを立ち上げている。必要なインフラ整備や規制緩和、税制措置を検討し、秋までに意見をまとめる構えだよ。府と市が同じ方向で動ける体制があるのは、手続きの速さでは大きい。
ここで誤解しやすいのが「大阪都構想」との関係。報道されている行政体制の要件は「特別区に再編する」か「連携協約を結ぶ」のどちらか。つまり都構想が実現しなくても、連携協約という道で要件を満たせる可能性があるんだ。都構想は副首都の入場券ではなくて、府と市の一体運営をどこまで固く制度化するか、という選び方の問題なんだね。
ただ時間の読みには変数がある。法律の附則には、副首都に指定された道府県が特別区を持つ場合、国会の承認を経て名前を「都」に変えられる特例まで書き込まれた。そして参議院の委員会では、住民投票と関係自治体の選挙の期間が重複しないよう最大限調整するという付帯決議が採択されている。2027年春には統一地方選があるから、このあたりの日程感が指定の時期に影響してくるかもしれないよ。
④ 愛知県——県と市が最初から二人三脚
愛知県は法成立の直後、知事と名古屋市長がそろって指定を目指す意向を表明した。しかも、要件のひとつとして県と市で連携協約を結ぶ方針をすでに口にしていて、県内の全市町村と意見交換する場もつくるという。「オール愛知で準備を進める」という言葉どおり、行政体制の要件に真正面から取りにいく動きだね。
数字の上でも、どのものさしでも上位。東京圏からも十分に離れている。知事は指定によるブランディング効果の大きさを強調していて、企業の本社機能を呼び込む狙いもはっきりしている。
弱点らしい弱点を挙げるなら、防衛の本局が大阪にあること、そして東海地方は南海トラフ地震の想定域でもあること。ただし政令が除こうとしているのは「東京圏と同時に被災する可能性がある地域」なので、この2つは同じ話ではない。ここは政令の書きぶり次第だね。
① 北海道——手数の多さでは、いま全国トップ
準備の速さでいうと、実は北海道がいちばん派手に動いている。2026年8月18日、道の総合政策部のなかに副首都整備等準備室、札幌市のまちづくり政策局のなかに副首都整備等連絡調整班を同時に設置して、しかもお互いに職員を派遣し合うという念の入れよう。同じ日に知事と札幌市長が懇談し、8月27日には2人そろって担当大臣に要望書を届けている。
さらに8月31日には、大阪府と連携協定を結んだ。首都中枢機能の代替の検討に加えて、スタートアップ支援やAI・デジタルなどの分野で協力する内容だよ。候補どうしがライバルではなく手を組む——「多極分散型経済圏」という法律の言葉が、さっそく形になった感じだね。
北海道の言い分は明快で、東京圏との同時被災リスクがきわめて低いこと、台風や雷が少なく豪雨も少ないこと、エネルギー・食料の安全保障で重い役割を担っていること。要件1(同時被災)だけを見れば、7つのなかでも屈指の強さがあるといえそうだよ。
残る4つも、ちゃんと見ておこう
② 宮城県——出先機関は満点、あとは足並み
仙台市は東北6県をまとめる役所の街で、8系統すべての本局がそろう満点組。県知事は6月の県議会で「宮城も有力」と前向きに答弁している。課題は人口14位・県内総生産15位という規模と、政令市である仙台市が調査の時点で申請検討に名を連ねていないこと。行政体制の要件は県と市の二人三脚が前提になるだけに、ここをどう詰めるかがポイントだね。
③ 群馬県——災害の少なさで勝負する異色の候補
群馬県は7月30日に指定を目指すと表明した。挙げた強みは、内陸県で津波の影響を受けないこと、過去の地震で首都圏より震度が低い傾向にあること、そして東京から新幹線で約50分という近さと広域交通網。要件1(同時被災リスク)と交通の便で勝負する構えだよ。ただし7つのなかで唯一政令指定都市を持たず、国のブロック機関の本局も0/8。報道されている行政体制の要件がそのまま政令になると、いちばん重い宿題を抱えることになる。
⑥ 広島県——満点組で、しかも「前例」を持っている
広島も出先機関8/8の満点組。知事は8月25日の会見で「広島県は、現に日本を支える拠点の一つ」と述べ、広島市などとの事務的な意見交換を始めたことを明らかにした。指定によって国の機関や交通の整備、民間投資が進み、人口流出対策にもなるという狙いも語っているよ。そして冒頭に書いたとおり、東京以外で国会が開かれた唯一の街という歴史を持つのが広島だよ。予言テストとしては、これほど絵になる候補もないよね。
⑦ 福岡県——政令市2つという、ほかにない持ち駒
福岡県は、県知事が福岡市・北九州市との連絡会議を立ち上げると表明している。7つの候補のうち政令指定都市を2つ抱えるのは大阪府(大阪市・堺市)と福岡県だけで、しかも2市とも調査で申請検討と答えたのは福岡だけだよ(全国では神奈川県が3市、静岡県も2市)。規模も十分で、東京圏からの距離も申し分ない。唯一の×は財務局だけれど、九州財務局の本局が熊本市にあるためで、福岡の実力というより組織の置き方の問題だね。
いちばん大事な話——この問題には「いつまでに」がない
ここまで読んで、こう思った人がいるはず。「で、いつ決まるの?」
正直に書くね。**現時点では、誰にも分からない。**そしてそれは、ヨムが調べ足りないからじゃなくて、法律にそう書いていないからなんだ。
法律が決めている「期限」を数えてみた
この法律の附則が期限を切っているものを全部並べると、こうなる。
| 附則 | 決めていること | 期限 |
|---|---|---|
| 第1条 | 法律の施行日 | 公布(2026年7月31日)から起算して3か月を超えない範囲内で、政令で定める日 → おそくとも10月末 |
| 第2条 | 基本方針の策定 | 施行日から1年以内 |
| 第3条 | 集中推進期間 | 施行日から令和13年(2031年)3月31日まで |
……以上、3つ。そして「副首都の指定」の期限は、ひとつも書かれていない。
指定は「道府県が議会の議決を経て申し出る → 総理大臣が指定する → 官報で告示する」という順に進むけれど、最初の一歩である申出をいつ出すかは、それぞれの道府県の判断(議会の日程も含めて)に委ねられている。法律は「いつまでに指定しなさい」とは言っていないんだ。
分かっている日程だけ、時系列で置いておくね
- 2026年7月24日 参議院で可決・成立(賛成123/反対121)
- 2026年7月31日 公布(令和8年法律第78号)
- 2026年8月26日 政府が関係府省の連絡会議を初開催
- 2026年10月下旬(めど) 施行日と指定要件を盛り込んだ政令を決定・公布
- 2026年11月(めど) 指定に関する基本的な考え方を公表
- 2027年10月(めど) 基本方針をとりまとめ
- 2031年3月31日 集中推進期間の終わり
指定が実際に動きはじめるのは、どんなに早くても政令が出て法律が施行されたあと。それより前に副首都が生まれることは、制度上ありえないよ。
だから、この問題に期限は設けないんだ
予言テストの選択肢って、ふつうは⑧に「◯年◯月までに決まらなければ、その他」みたいな期限を書いておくことが多い。答えが永遠に確定しないのを防ぐための保険だね。
でも今回、ヨムはあえて期限を書かないことにした。理由はシンプルで、法律が持っていない締め切りを、出題する側が勝手に発明することになるから。たとえば「2027年の通常国会中に決まらなければ⑧」と書いたとしたら、それは制度のどこにも存在しないルールで、まだ答えが出ていないだけの状態を「⑧が正解」に変えてしまう。それは未来を予測してもらう問いとして、フェアじゃないよね。
だからこの問題の判定は、たったひとつの出来事だけを見るよ。
判定方法
副首都法(令和8年法律第78号)第18条第1項にもとづいて内閣総理大臣が行う副首都の指定について、同条第3項により官報に告示された道府県——そのいちばん最初の告示で指定された道府県を正解とします。指定の効力は官報告示によって生じます(同条第4項)。
判定に使わないものも、はっきり書いておくね。
- 首都中枢機能代替地域(第2条第3項)の指定 ← 副首都とは別の枠です
- 道府県からの申出そのもの、道府県議会の議決 ← 指定の手前の手続きです
- 政令(指定要件・施行日)の公布
- 基本方針・副首都整備方針の策定
- 特別区の設置や、道府県名の**「都」への変更**
- 政令指定都市の申請や表明 ← 政令市だけでは指定を受けられません
それから、副首都はひとつとは限らない。法律の第20条は「副首都ごとに」整備方針を定めると書いていて、複数の副首都があることを最初から想定しているんだ。だからこの問題では、最初の官報告示で複数の道府県が同時に指定された場合は、そのすべてを正解とします。
⑧が正解になるのは、最初に指定された道府県が①〜⑦のどれでもなかったときだよ。
⑧「その他」を、どう見積もる?
46道府県から7つを引くと39。数だけ見れば⑧はものすごく分厚い……ように見える。でも、ここまで読んでくれた人はもう分かるよね。**手を挙げていない道府県は、指定されない。**⑧が当たるには、まず①〜⑦以外のどこかが新しく手を挙げて、議会の議決まで進む必要があるんだ。
じゃあ⑧はゼロに近いのかというと、そうでもない。いちばん分かりやすい入口が新潟だよ。あの調査で、新潟「市」は申請を検討していると答えている。でも新潟「県」は7つに入っていない。申出ができるのは道府県だけだから、いまのままでは申出が起きない——逆にいえば、県が動いた瞬間に8番目の候補が生まれるということでもある。政令市を抱える県には、同じ形の組み合わせがいくつもあるよね。
そしてもうひとつ。**指定要件を決める政令が、まだ出ていない。**あの調査では、多くの自治体が「要件が不明瞭」として態度を保留していたんだ。要件の中身が見えてから「うちも行けるかも」と動きだす道府県が出てくる可能性は、十分にある。⑧は、その受け皿だと考えてみてね。
まとめ
132年前、日本の国会はたった一度だけ東京の外——広島で開かれたけれど、その「もしも」をこんどは制度としてあらかじめ用意しておこうというのが、2026年7月24日にわずか2票差で成立した副首都法だよ。
押さえるべきポイントは4つ、①指定されるのは市ではなく道府県で、東京都は最初から対象外 ②道府県が議会の議決を経て申し出ないかぎり絶対に指定されない ③4つの要件はどれも政令待ちで、10月下旬に公布される見込み ④副首都はひとつとは限らず、指定の期限は法律のどこにも書かれていない——この4つさえ持っていれば、あとは自分の読みで選べるはず。
締切は2026年10月20日(火)23:59。指定要件の政令が「10月下旬めど」とされているから、その手前で閉じることで、みんなが同じ情報量——つまり要件がまだ分からない状態で予想できるようにしたよ。
人口と経済で押す大阪・愛知か、国の出先機関が満点の宮城・広島か、手数と災害リスクの低さで攻める北海道・群馬か、政令市2つがそろって前向きな福岡か、それともまだ名乗りを上げていないどこかか。日本で最初の副首都になるのは、どの道府県だと思う?
本文中の数字と条文について:条文の引用は衆議院が公開している議案本文、成立の票数は参議院の投票結果、人口は2025年国勢調査(人口速報集計)、県内総生産は内閣府の県民経済計算(2022年度・名目)、国のブロック機関の所在地は各省庁の公表資料によります。指定要件と今後の日程は2026年8月26日時点の報道にもとづく見通しで、政令はまだ公布されていません(2026年9月1日時点)。
本文 9,964文字/推定読了時間 約20分
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございましたー!


